ダンナが亡くなって2か月ほど経った頃、学校からプリントの束を持って帰ってきた長男。
「オレってさ~、これ申請できるんちゃう?」
長男が私に差し出したのは、『あしなが育英会』の奨学金のプリントでした。
なんとなく名前は聞いたコトあるけど、どんな奨学金なのかはハッキリ言って全くの無知。
奨学金って、学校を卒業した後に返済するのがタイヘン、ぐらいのイメージしかないんだけど。
と思いつつ、プリントによく目を通してみたら、なんと…!!
今回は、あしなが育英会の「高校奨学金」について、分かりやすく紹介しますね。
あしなが育英会「高校奨学金」は給付型
ダンナのDNAなのか、小さい頃からケチ…じゃなくて節約意識の高い、うちの長男。
その長男が、『あしなが育英会』の高校奨学金に注目したのはなぜか。
プリントにざっと目を通して、すぐに「なるほど」と納得しました。
高校生・高専生向けの『高校奨学金』の内容はこちら。
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※この表は2023年3月までの内容です。
貸与分 | 給付分 | 合計金額 | |
国公立高校生 | 25,000円 | 20,000円 | 45,000円 |
私立高校生 | 30,000円 | 20,000円 | 50,000円 |
2023年度からは「給付分が30,000円に増額されて貸与分は廃止」と、返済の負担がなくなりました。
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ゆくゆく社会人になった時に返していく「貸与分」と、返す必要のない「給付分」。
どうやらお金にシビアな長男は、この「給付分」に魅力を感じたらしい。
卒業後に返済していく奨学金は「貸与分」の金額だけになるので、本人の負担はかなり軽くなります。
たしかに、なんともありがたいシステムの奨学金ですよね。
わが息子ながら、なんてちゃっかりしてるんでしょう。
さっそく書類に目を通して、手続きを進めることにしました。
実際に申請手続きをやってみた
あしなが育英会の高校奨学金を利用できる条件は、次のように決まっています。
保護者が病気や災害(道路上の交通事故を除く)自殺などで死亡した子ども、あるいは親が重い障がいを負っている家庭のこども。
交通事故については、別団体の奨学金があるようですね。
長男が学校からもらってきた奨学金の申し込みに必要な書類は、次のとおりでした。
- 高校奨学生申請書<おもてウラ両面>
- 在学証明書・誓約書・奨学金の振込口座依頼書<片面>
- 振込先の通帳コピー<ゆうちょ銀行の口座>
- 家族全員が記載されている戸籍謄本
- 保護者の所得証明書<保護者の障害で申し込む場合は「障害に関する証明書」も必要>
少し手間がかかったのは。
子どもの学校に『在学証明書』をもらうことと、市役所に『戸籍謄本』と『所得証明書』を取りに行くことぐらい。
市役所に発行してもらった所得証明書がこちらですー。
あとちょっと不便なのは、奨学金が入金される口座が『ゆうちょ銀行』一択なこと。
しかも、奨学金を受ける本人(うちの場合は長男)名義の口座に限られます。
わが家はたまたま、ゆうちょ銀行で息子たち名義の口座を作ってたのでラッキーでした。
書類を全てそろえたら封筒に入れてポストに投函、これで申請は完了です。
ちなみに申請書などの書類は、あしなが育英会のホームページからダウンロードすることもできますよ。
あしなが高校奨学金・ここがポイント
今回、長男から言い出して申請した『あしなが育英会』の高校奨学金。
うちの長男は、無事に奨学金を受けられることになりましたが。
奨学生の募集人数には上限があるので、「申し込めば全員が奨学金を受けられる」というワケではないようです。
あしなが・高校奨学金について、知っておくべきポイントをまとめてみました。
- 募集人数が決まっているので、申請しても奨学金を受けられるとは限らない。
- 申請は年に3回(1次~3次)で、1次・2次は4月分から、3次は10月分から奨学金が受けられる。
- 奨学金の振り込み先は、本人(子ども)名義の「ゆうちょ銀行」口座一択。
- 3か月に1回・3か月分の奨学金が、ゆうちょ銀行の口座に振り込まれる。
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突然シングルのひとりごと
「高校生」という微妙なお年頃のわりに、親とも面白おかしく会話するタイプの息子たち。
「お父さんならこんなん言うやろな~」とか。
「これお父さん見てたら怒るで~」とか。
ダンナが亡くなってからも特に悲しいそぶりもなく、普通にダンナの話を出してきます。
そのかわり。
「お父さんがいなくて淋しいなぁ…」とか。
「もうお父さんに会えへんのかぁ…」みたいなセリフは、私も含めて誰も言わない。
私の場合は、そんな言葉を口にすると100%泣けるので、あえて言わないようにしてますが。
息子たちも本当は、心の中でそれぞれ葛藤してるんでしょうかね~。
息子ってよく分からん。
男子ってそんなもんやでー。
まとめ
あしなが育英会の「高校奨学金」は、卒業後に返済しなくていい【給付型】。
奨学金を返済していく本人の負担が少なくなくなるのは、ホント助かりますよね。
わが家では、ダンナに似て節約家の長男からの情報で、無事に奨学金が受けられることに。
考えてみたら、親が亡くなったり障害を負ったりして、初めて奨学金の対象者になるわけで。
突然の事態にバタバタと日常を過ごしていると、こういった奨学金の情報を知らずに過ごしている家庭も多いかも。
今回は長男のおかげで私も勉強になりました、グッジョブ長男♪