「年金生活」なんて、65歳とかヘタすりゃ70歳ぐらいからの話だと思っていました。
ところがダンナが急死して、手続きに行った市役所で。
遺族年金が給付されますので、年金事務所で手続きして下さいね。
なんと私、若くして(いや若くはないけど)年金を支給される立場になったようです。
「遺族年金」って言葉は聞いたことあるけど、詳しい内容は全く未知の世界。
今回は、私のような妻の立場から見た「遺族年金」について分かりやすく紹介しますね。
夫の死亡で妻がもらえる遺族年金とは
まずは市役所でもらった書類を確認してみると。
「必要なものを用意して、年金事務所に電話予約して手続きに行って下さいねー」ということらしい。
では必要なものとは。
- 死亡届・死亡診断書(葬儀社さんが大量コピーしてくれた)
- 戸籍謄本(死亡の記載がされているもの)
- マイナンバーのわかるもの(カードがなければ通知書)
- 子ども<18歳未満>の学生証のコピー(在学証明できるもの)
私のケースでは、こんな感じでした。
あと、ダンナと私の「年金手帳」も必要でしたが、家中を大探ししても見つけられず。
そのまま手続きに行きましたが、何とかOKだったみたいです~。
遺族年金には種類がある
日本の年金制度にもの申す!!というワケじゃないですが、まぁ~とにかくややこしい。
細かい条件によって、受け取れる年金は人それぞれなんですよね。
年金事務所で私を担当してくれた、上品なマダム職員さんの説明によると。
死亡した夫の年金の加入状況によって、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」のいずれか、または両方の年金が給付されるとのこと。
給付の対象になる妻と、給付される期間は次のとおりです。
対象となる妻 | 給付期間 | |
遺族基礎年金 | 死亡した夫が国民年金加入者で、かつ18歳未満の子どものいる妻 | 子どもが18歳になる年度末まで |
遺族厚生年金 | 死亡した夫が厚生年金加入者の妻(子どもの有無は関係なし) | 終身(再婚などで停止あり) |
ちなみに年収が850万円以上ある場合は、年金給付の対象外だとか(そりゃそーだ)。
2つの年金について、私が今回ざっくり理解した内容を紹介していきますねー。
遺族基礎年金は子どものため
「遺族基礎年金」が給付されるのは、子どもが18歳になる年の年度末(3月31日)まで。
高校卒業までにかかるお金を、国が補助してくれるイメージでしょうか。
私のためではなく、あくまでも息子たちを育てるための給付です。
そして国から給付されるといっても、元々はダンナが受け取るはずだった年金。
なので「ダンナがどこかから養育費を送ってくれている」と思うことにしました。
1年間に給付される額はこちら。
- 子どもが1人の場合・・・1,023,700円
- 子どもが2人の場合・・・1,252,400円
- 子どもが3人以上の場合・・・上記の額に1人に付き76,200円ずつ加算
わが家の場合は、息子2人とも高校生の間は年間で約120万円、月々にすると10万円強をいただけるという計算になります。
これだけを頼りに生活するのは難しいとはいえ、大黒柱のいない家計にとっては貴重な収入。
それよりも一般的な養育費として考えると、ダンナ側は相当ガンバってくれている金額ですよね。
とりあえず、ダンナ(&国)に感謝。
よく考えたらオレ、年金もらえずじまいやん…。
人それぞれの遺族厚生年金
そして一方、「遺族厚生年金」はというと。
夫が厚生年金の加入者であれば、子どもの有無は関係なく妻に給付されます。
といっても給付される金額は、厚生年金に加入していた期間や、生前の夫の収入などによって人それぞれ。
年金事務所のマダム職員さんが、マーカーを引いて説明してくれましたが・・・。
なんでわざわざ、こんなややこしい計算式にするんでしょう。
まぁダンナの場合、会社を法人化するまでは個人事業主で、その期間はずっと国民年金。
計算の結果、遺族厚生年金については月額にすると20,000円弱って感じでした。
あと「現時点では関係ございませんが…」とか言いながら。
マダム職員さんの口から、やたらと繰り出されたのが『中高齢寡婦加算』というワード。
このワードが、無性に気になってしまった私<50代>。
中高齢って何歳からなんですか~?
思わずマダムに質問してしまいました。
中高齢寡婦加算って何なの?
とりあえず私が気になった「中高齢」は40歳以上、とのことでした。
50代の私でも引っかかったのに、40歳で「中高齢」とか言われたら、もっと抵抗あるんじゃないかしら。
そしてその、中高齢寡婦加算とは。
遺族厚生年金に加算される給付の1つで、これも何だかんだ条件があって複雑。
私のケースで言いますと。
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ちなみに2023年現在では、年596,300円が40歳~65歳になるまで加算されます。
40過ぎたら再就職も難しいし、パートだけでは大変だろうから…的な配慮でしょうか。
たしかに現実はキビシイですから、これで助かっている妻たちは多いのかも。
ついでに、あまり耳にするコトのない「寡婦」という語句も調べてみました。
寡婦の「寡」は「やもめ」って読むんですね。
「男やもめ」とか言うから、てっきり男性に使う表現だと思ってました。
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遺族年金については、日本年金機構のホームページで詳しく知ることができます。
突然シングルのひとりごと
ある日突然ダンナがいなくなり、手続きラッシュでとにかくバタバタの日々。
ところが少し落ち着くと、戻ってきた日常の中に「ダンナがいない」現実を実感することが多くなりました。
「本当にいないんだ…」と感じるシーンは、日常の中で多々あります。
いつもダンナが出勤ついでに出してくれていた「燃えるゴミの日」の朝。
買い物でドリンク類を大量に買い込んで、荷物を運ぶのがめっちゃ重いとき。
・・・・・。
でも何より1番大きいのは、子どもについて共感し合える存在がいなくなってしまったこと。
いま高校生の息子たちの現在も未来も、同じ熱量で喜んだり心配したりできるのは、唯一無二ダンナだけなのに。
もともと成績はそんなに良くない二男が、こないだの定期テストでついに『最下位グループ』に転落しちゃったこととか、もうもうもうもうダンナに言いたくってしょうがない。
…マジか。
マジっす。
ダンナ、二男の夢枕に立ってガツンと喝(カツ)を入れてくれないかな。
まとめ
夫が死亡した時に妻に給付される「遺族年金」、私の個人的なケースをご紹介しました。
2種類ある「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」が、どのように給付されるのか。
それは、亡くなった夫の状況・受け取る妻の状況によって、まさに千差万別。
それぞれのケースについて、年金事務所で詳しく説明してくれますよ。
しかしまぁ、あんな複雑な説明…。
私、絶対に年金事務所の職員にはなれないなーと思いました笑。
そして近年、年金の保険料を支払わない人が増えている、とよく問題視されていますが。
今回給付される遺族年金のことを考えると、保険料をキッチリ払う意味をリアルに実感。
亡きダンナからの養育費、やっぱり心強いですからね。
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